2012年7月19日木曜日

Tre Fontane 修道院


ローマ中心部から南へ10km、観光に訪れるには少々不便なロケーションのためか日本のガイドブックでは紹介されていませんが、ここにはキリスト教徒にとって大変重要な巡礼スポットがあります。

キリスト復活後の弟子とされる聖パオロがエルサレムで布教活動中にローマ兵に捕らえられ、連行されたローマの地で斬首刑により殉教。
一説では刑が執行されたのは紀元67年1月29日、後にその場所に建てられたのが、この教会です。


ローマ中心部から車で約30分、交通量の多いLaurentina通りに面して修道院の門は開いています。
門を入って、森のような小径をしばらく進んで行くと、小さな広場を取り囲むように、トラピスト修道院特製の食料品店、バール、書店、そして教会へと続く古い門があります。

トラピストShop




教会へ続く門

 門を抜けると、やっと教会敷地内に到着。
外の大通りとは全く別世界の静けさです。
ここに3つの教会建物と信者のためのShopがあります。
教会広場
上の写真、左が「聖ヴィンチェンツォとアナスタシオの修道院」、右側の八角形の建物が「聖マリア天国への階段教会」です。
右の建物、入って左に下り階段があり、伝説によると、その半地下の部屋に当時パオロが捕らえられていたとのこと、必見ポイントです。

この2つの建物の間の小径を更に進んでいくと、メインの教会である「La Chiesa di San Paolo」です!
パオロ教会への道
La Chiesa di San Paolo
内部は暗く、夏でもひんやりしていて、なんといってもこの教会の特徴である泉の流れる音が清涼感をUpします。



3つの同じ形の祭壇が並んでいます。
伝説によると、首を斬られたパオロの頭部は地面に3回バウンドして転がり落ち、その3地点に後に泉が湧き出したそうです。(異教の民には少々ツライ解釈ですが話を先に進めます)

祭壇の上部には、パオロの頭部を形どったレリーフが施されています。(下写真)


 又、教会内部には、当時パオロが縛り付けられていたといわれる柱も保存されています。
パオロの柱

                   ※

初めて私がこの教会を訪れたきっかけは、日本に住む友人に頼まれての買い物でした。
彼女の叔父様が、この教会で販売されているブレスレットを長年愛用しており、壊れてしまったので、もし今も売っていれば新しい物が欲しいとのこと。
事前に教会に問い合わせ、親切なスタッフの方から「現在も生産中」との情報を得て訪問したところ、予想をはるかに超えて素晴らしく美しい、この教会と巡り合うことができました。


 上の写真がそのブレスレットです。
プレートに刻まれているのは、「A」、「魚(キリストを表す)」、そして「Ω(オメガ)」。
「初めから終わりまでキリストと共に」というような解釈だと思います。

友人の叔父様へは同型の4色全てを購入、そして私も幸運にあやかろうと1つ購入して今でも毎日身に付けています。

Shop外観
Shop内部
 Date: Abbazia delle Tre Fontane
               Viale Acqua Salve 1, Roma