2012年7月12日木曜日

ローマのファーストフード事情

思わず冒頭にこんな写真を載せてしまいましたが、イタリアにはKFCは存在しません。
(*末尾に追加情報あり*)


保守的なヨーロッパ諸国ではファーストフード店は進出しても商売は難しいと言われており、日本などと比べると断然進出が遅れている印象ですが、最近のフランス、スペイン、ドイツなど近隣国を見ると、けっこう流行っているような気もします。

ローマで見られるファーストフードチェーン店は、MacDonalds, Burger King, Subway くらい。。。
ですが、中でもマクドナルドはイタリアの国柄の合わせて試行錯誤しながら、最近では着々と店舗数を増やしているようです。

スペイン広場にあるお店を例にとって、苦心の努力を検証してみました。

Piazza Spagna店
まずは、外観。
ローマの古い町並みに合わせて、色調はブラウン系に統一。
おなじみの赤や黄色のシンボルカラーは、お店の外からは一切見えません。

ちなみに、このスペイン広場店、1986年3月20日にオープンした、イタリアで第一号の店舗だそうです。


入ってすぐ正面は、イタリアのバールと同じ形態になっており、コーヒー、クロワッサン、ドルチェなど軽食が販売されています。(イタリア人にはとっつきやすい導入部分の演出ですね!)

ドルチェのショーケース
イタリア式朝食1.90ユーロ

 さて、肝心のハンバーガーをGETするには、バールコーナーを通りぬけ、その奥の階段を登って中2階へ上がります。


 国内1号店だけに、店内設計にも力が入っており、お子様向けムードは全くありません。

メニューは日本でもおなじみのハンバーガーやフライドポテトもありますが、イタリア限定の自然食志向のラインナップもあり、地元のマンマやおじいちゃん、おばあちゃんにも受け入れてもらおうと頑張っている様子が感じられます。

イタリア限定イル・マック シリーズ。 
サラダメニューもボリューム満点。
努力の成果があってか(結局はワールドブランドの力か?)、店内はお昼時にもなると観光客や地元の若者で超満員です。
ビジネスとしては、イタリアでも間違いなく成功しているようです。

ですが、残念ながら今でも地元の中高年世代には受け入れられているとは言いがたい状況です。
若い世代のイタリア人でも「マンマが身体に悪いって言うから。。」と絶対に近寄らない人も結構います。

私は個人的にはファーストード大好きというわけではありませんが、やはり昔から慣れ親しんでいる味だけに、時々無性に食べたくなり、2ヶ月に1度くらい、美味しく味わっています。

*追加情報*
2014年11月、ローマ郊外のショッピングセンター「RomaEst」内にKFCイタリア1号店がオープンしました。
その後、トリノ、ジェノヴァなど少しずつですが出店を伸ばしているようです。