ぶらり歩き＠ローマ: マルタ騎士団本部

ロードス及びマルタにおけるエルサレムの聖ヨハネ病院独立騎士修道会（Sovrano Militare Ordine Ospedaliero di San Giovanni di Gerusalemme di Rhodi e di Malta）、通称マルタ騎士団は、カトリックの騎士修道会である。

十字軍時代のパレスチナに発祥した聖ヨハネ騎士団が現在まで存続したもので、ロードス島及びマルタ島における旧来の領土を喪失しているため国土を有さないが、国際連合にオブザーバーとして参加する主権実体でもある。

団（修道会）事務局は、ローマ市コンドッティ通り68に置かれている。　(Wikipedia)

上記の説明にあるように、地中海の歴史の変遷の中で最終的に大変長い正式名称を持つことになってしまったこの騎士団ですが、領土を失った現在、なんとローマ屈指のショッピング通りにその本部があると知り、早速見物に出かけてみました。

Via dei Condottiから。

スペイン階段からまっすぐ続く、ローマ最大のブランドショップ通り、Via dei Condotti のちょうど中程に「マルタ騎士団本部」はあります。
建物の角には名称を表す石板、そして入口の壁にはマルタ騎士団の旗（赤地に白十字）が掲げられており、買い物客で賑わうロケーションの中でも、拍子抜けするほど簡単に見つかりました！

かつては、聖地エルサレムにてヨーロッパからの巡礼者のための宿泊、医療施設の運営に始まった騎士団は、その後のオスマントルコの攻勢により、ギリシャのロードス島、そしてイタリアの南にあるマルタ島へと、支配領土を移動していき、やっと安住の地を得たかと思えたマルタ島も１８世紀のナポレオンの侵攻により撤退を余儀なくされます。

1120年設立当初から代々受け継がれてきたGrand Master(総長)は現在では79代目となり、ローマ教皇からの信任を受け、医療関係などの慈善活動を行なっています。