2015年9月17日木曜日

ボルゲーゼ美術館



【Galleria Borghese】                                         
1616年、枢機卿シピオーネ・ボルゲーゼが夏の別荘として建設。                   
彼がパトロンであったベルニーニの彫刻を初め、                             
中世のイタリアを代表する、多数の芸術作品をコレクションに収める。                      
1903年よりイタリアの国立美術館として一般公開される。                        


ローマの数ある美術館の中でも、その豪華さと素晴らしい作品群、そしてボリューム的にも(バチカン博物館は広大なので気合と体力も必要)、私のお気に入りナンバー1に挙げるのが、このボルゲーゼ美術館です。
数年前までは、散歩のついでに気軽に入場できたのですが、現在は事前の予約が必須となりました。

せっかくの機会ですので気合を入れて、朝一番の9時の予約を入れて、いざ訪問。
予約の際に「30分前には到着して下さい」と言われたので、遅れないように朝6時起床で暗いうちから出かけていきました。

 8:25 到着、入り口前はすでに行列です。

8:35 ドアが開き、順番に入場手続きが始まりました。
まずはカウンターで予約番号を告げて、チケットを受け取り、次にクロークに手荷物を預けます。
バッグや携帯電話は館内持ち込み禁止となっています。

※カメラは2014年6月より持ち込みOK,作品の撮影も可能です。

身軽になって、館内のショップなどを覗きながら入場時間まで待ちます。

いよいよ9時、スタッフにチケットを見せて入場です。
階段を上って、まずは1階の展示室から。
1階は主に彫刻、2階は絵画の展示が中心となっています。

 室内に1歩入って、いきなり目に飛び込む豪華絢爛さに圧倒されてしまいました。
展示作品だけでなく、壁面、天井、調度品まで、至るところに装飾の嵐。。。
どこに視点を定めてよいのやら、クラクラしてしまいます。

しばらくすると目も慣れてきて、名作コレクションに注目します。

ベルニーニ「プロセルピーナの略奪」




ベルニーニ「ダビデ」
カノーヴァ「パオリーナ」
ベルニーニ「アポロンとダフネ」
当館の代表作であるこの彫刻の後ろに、同じ題名の興味深い絵画を発見しました。

ドッソ・ドッシ「アポロンとダフネ」
この絵画は、ベルニーニの彫刻より100年ほど前に制作されており、また違った視点からの激動の場面が表現されています。

カラヴァッジョの間
カラヴァッジョ「果物籠を持つ少年」
グエリエーリ「ロトと娘たち」
ティツィアーノ「聖愛と俗愛」
制限時間の2時間にまだ余裕があったので、館内をもう1周、今度は室内の装飾などに注目してみました。
天井画がなかなか面白いです。
ニヤニヤ笑いで見下ろす男達
この遊びはスゴイ!
子供は遊びの天才ですね
時間に余裕があれば、ぜひ、館内2周以上することをお勧めします。
目が落ち着いてきて、1周目とはまた違った発見を楽しめます。

Galleria Borghese
ボルゲーゼ公園内。
テルミニ駅よりバス910番で約15分。
開館時間:9時~19時(月曜休館)

2015年4月20日月曜日

春のボルゲーゼ公園にて。


今年は春の到来が少々遅れたローマですが、ようやく緑の中の散歩やピクニックが気持ち良い季節になりました。

早速、おなじみのボルゲーゼ公園へ、カメラを持って思い出のスポットを巡ってみました。]


【Villa Borghese】                                       
1605年、枢機卿シピオーネ・ボルゲーゼが私有のヴィラとして建造。         
総面積80ヘクタール。                                       
300年近くプライベート空間として一般公開はされていなかったが、1905年にローマ市が買い取り、現在は市民や観光客が気軽に散策できる憩の場となっている。         


ボルゲーゼ公園は市内の中心にあり、さまざまな観光名所からも至近にアクセスできるので、街の喧騒から逃れて一息つくには最適です。
私が初めて訪れたのは、今から9年前の初めてのローマ旅行の時、朝の散歩にスペイン階段からテクテクと歩いてたどり着き、7月の暑さから逃れて木陰のベンチで涼を取って旅の疲れを癒したものでした。

その後、語学留学生としてローマで暮らし始めてからは、学校が終わると毎日ポポロ広場から階段を上ってピンチョの丘の周辺で友人やクラスメイトとランチを楽しんだものです。

学校卒業後は、すっかり足が遠のいてしまいましたが、久しぶりに訪れると、当時のローマでの新生活へのキラキラした期待や思い出が沢山甦ってきます。

Pincio
 まずは、ポポロ広場から階段を上ってピンチョの丘へ。

Picioから見下ろすポポロ広場

遠方にサンピエトロ寺院のクーポラ

展望台から公園の奥へ進んで行くと、ピクニックに最適なスポットがあちこちに見つかります。




 当時の定番は、常備していた折り畳みピクニックマットを開いてのランチタイム。
食材は近くの市場にて、新鮮なモッツァレラチーズ、スライス仕立ての生ハム、そして焼きたてのパンを調達して、その場でサンドイッチを作って頬張ります。
値段はたいしたことはありませんが、青空の下のランチは最高に贅沢な気分です。


さらに奥へ進んで行くと、ボート池もあります。

アスクレピオス(医学の神)の祠
 池の近くには、近年になって古い建物を改装したカフェもあります。

Cacina del Lago
ここまでが、懐かしい学生時代の散歩コース。
その日の気分に応じて、芝生でのんびり過ごしたり、歩きながらのお喋りを楽しんだり、過ごし方は様々です。

更に精力的に歩みを進めると、まだまだ魅力的なスポットに出会うことができます。


歩き疲れた時には、園内を走り回るミニトレインも。

ボルゲーゼ美術館
 有名なボルゲーゼ美術館は、ピンチョの丘から園内のほぼ反対側の端に位置します。
ベルニーニの感動的な彫刻「アポロとダフネ」を初めとして、イタリアを代表する素晴らしい美術品のコレクションは一見の価値ありです。
以前はいつでも気軽に訪れることができたのですが、最近では事前予約が必須となり、その日の思い付きで入れないのが残念です。

美術館の庭園
 美術館の建物の両脇には、手入れの行き届いた美しい庭園があります。
立ち入り禁止のため、柵の間から覗くのみですが、柵の向こうは素晴らしい別世界です。



マルゲリータの花
 冬の寒さが去ると、公園のあちこちにマルゲリータの小さな花を見かけます。
暖かい風に乗ってポプラの綿毛が飛び交うようになると、初夏はもう目の前です。