2013年12月6日金曜日

オペラ座オーケストラのコンサート



金曜日、朝10時半。
普段は夜のみ公演が行われるオペラ座ですが、今日は朝からすごい人だかりです。



今日はオペラ座オーケストラによる特別コンサートが開催されます。
曲目は、有名なヴィヴァルディの「四季」と「グローリア」。
しかも料金も特別大サービスで、普段はなかなか足を踏み入れられない平土間席、BOX席からバルコニー席まで、全席たったの10ユーロ(25歳以下と65歳以上は5ユーロ)!


 客席は10代半ばくらいの少年少女が多く、どうやら学校の先生に引率されての校外学習の団体のようです。
その他の観客は平日朝ということもあって高齢者が多く、ということは、正規料金10ユーロを払っているのは私を含め、ほんの数人だけ。。。!?

その件はまあ、よいとして。

オペラ座オーケストラは、普段はオペラ、バレエの舞台の下の狭いオーケストラBOXにて演奏していますが、時々このような特別コンサートを開きます。
表舞台の上でメイン演奏する稀な機会ということもあってか、張り切りムードに溢れていて、新鮮でアットホーム、 毎回この特別公演は楽しみです。


今日はオーケストラBOXの床が高く設置されています。

定刻を10分くらい過ぎて客席が暗くなり、いよいよコンサートのスタートです。

まずは、オーケストラによる「四季」の演奏。
実はこの曲、今までに聴く機会は何度もあったのですが、冒頭の「春」の部分はともかく、その後に続く夏、秋、冬の切れ目が分からず、聞き流しているうちに終わってしまうという悩みがありました。
そんな悩みも今日で解決です。
というのは、今日のコンサートでは、コンサートマスターによる解説付き。
各季節のパートが始まる前に、曲の説明、そして注目すべき部分をちょっと演奏して説明してくれ、更にマスター自ら詩(ソネット)の朗読までして、大張り切りです。

夏はカッコーの鳴き声に始まり、飛び交う蚊のうなる音。
秋は収穫祭。
冬は雪がシンシンと降る中、家の暖炉の前で暖かく過ごす様子が想像できます。

演奏終了後、鳴り止まぬ拍手に応えて、マスターによるヴァイオリン速弾き技(?)まで披露され、素晴らしいムードで第1部は終了しました。

第2部は、コーラス隊が加わっての宗教曲「グローリア」
こちらは全12曲、通しての演奏でした。


客席の子供たち、外では元気に大はしゃぎしていますが、TPOはしっかりとわきまえているらしく静かに熱心に鑑賞している姿は印象的でした。
熱心な様子は分かるのですが、前半では妙なタイミングで拍手をしてしまう生徒がけっこういて、休憩時間に先生から注意のお達しが出たようです。
第2部では曲の合間に誰かが拍手しそうになると「シー、シー!」とあちこちから聞こえ、自制しあっている様子が可愛らしかったです。

約2時間でコンサートは終了。
「四季」の季節ごとのパートがやっと理解できた喜びもあって、代金の10倍くらい払っても惜しくないような、とても充実した朝のひとときでした。