ロッシーニ、ヴェルディ、プッチーニなど、数多くの偉大なオペラ作曲家を輩出しているイタリア。
機会があれば本場の歌劇場へは是非とも足を運びたいものです。
ローマを代表するオペラ座劇場は、テルミニ駅にほど近い場所に位置し、出かけるにはとても便利な立地です。
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オペラ座外観 |
当時は、私財で建設したオーナーの名前をとって「コスタンツィ劇場」と名付けられました。
現在も残る天井の豪華なフレスコ画は、その当時から残るものです。
この頃はイタリアオペラの全盛期。
1900年には、ローマを物語の舞台にしたロッシーニの「トスカ」が、ここオペラ座で初演され、大成功を収めました。
又、1893年には、晩年のヴェルディの最後のオペラ作品「ファルスタッフ」が大絶賛の中、上演されます。
公演終了後の夜、79歳のヴェルディはオペラ座と背中合わせに位置するクイリナーレホテルに宿泊し、大成功の興奮冷めやまぬ団員達が深夜のホテルの窓の下でヴェルディのために演奏を行ったそうです。
当時の記録は歴史的一場面として、現在もクイリナーレホテルの外壁に書き記されています。
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ホテル・クイリナーレ |
その後のファシズム政権時代には、ローマ市の所有となり、名前を「王立歌劇場」に変更されます。
劇場内の舞台上部の壁には、当時の権力者であったムッソリーニと国王ヴィットリオ・エマヌエーレ3世の名前が今でも刻まれています。
そして、王政崩壊後には、現在の「ローマオペラ座」の名前が定着しました。
このような激動の歴史を経たオペラ座ですが、実際訪れてみると、威圧感とは無縁のこぢんまりして落ち着いた気分で観劇を楽しめる、とてもリラックスした空間です。
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客席 |
各Boxの定員は4〜6人、プライベート感を楽しめます。
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サイドBox拡大 |
ドアの上にギリシア数字でBox番号が書いてあり、なんとなくレトロなアパート廊下のようなムードです。
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Box席入口ドア |
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オーケストラピット |
昨日は、今シーズン最後のバレエ公演「ロミオとジュリエット」を鑑賞しました。
物語はすっかり熟知されている有名なシェイクスピアの戯曲ですが、さすが物語の本場であるイタリアだけに、演技にも臨場感があり、物語の世界に吸い込まれていきます。
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オペラ座HPより。 |